仏像の種類

「BC1世紀、インドの仏教では、仏陀は、菩提樹、仏石等でしかなく、仏の姿は直接表わしていなかった。AD1世紀になり、ヘレニズム文化に加え、ローマとインド文化が混交して、ガンダーラ美術が生れた。」

「AD1世紀末、神的存在を人間の理想的身体に表現するヘレニズム・ローマの造型思想を受けて、初めて仏像が出現した。

       
仏像
             如来
             菩薩
             明王
             天部
             羅漢、高僧 等如来如来とは、如(唯一無二の真実という意味)から人間世界へ来生した者と言う意味で、悟りを得た覚者を言います。
インドで仏教が興った頃は、仏教の開祖、ゴータマ・シッダールタ つまり釈迦如来だけでした。ところが釈迦入滅後、仏教の多様な展開により、

釈迦如来---釈迦は悟りを開いたものだから、出家後の姿として装身具はつけず、一枚の裳と袈裟をまとうだけです

薬師如来、

阿弥陀如来、

昆廬舎那仏

大日如来---密教に関わる大日如来は真言密教の本尊として制作され、金剛界大日如来は宝冠をいただき、胸飾り、瓔珞、臂釧、腕釧などの装身具をつけ、胎蔵界大日如来は天冠台、臂釧などをつけています。、

弥勒如来---

 
------------------------------------------------金剛界 ---「智」の表現 --大日如来を中心として、 北に不空成就如来、東に阿しゅく如来、南に宝生如来、西に阿弥陀如来

胎蔵界----「理」の表現- 阿しゅく如来---サンスクリット語では「動かされないもの」絶対者としての大日如来の知恵を鏡のように照らし出す「大円鏡智」の働きをする。菩薩菩薩をサンスクリット語では「ボーディサッタバ」と言う。「ボーディ」は覚り、「サットバー」は有情、もしくは衆生と訳す。

菩薩は 「上求菩提、下化衆生」の立場、自らの悟りを求めつつ、すべての人々を救いに導こうとする願いや誓いのもとに修行するものを指し、菩薩は出家前の釈尊、古代インドの王族の姿をもとにして、数々の装身具(瓔珞や冠など)をつけています。

観音はサンスクリット語で、「アヴァローキテーシュヴッラ」と言い、「イーシュバラ」自在者、「アヴァローキタ」観るの意味をなす。通称、観音と言われるが、意味からいえば「観自在」と呼ぶのが適切。観音信仰は8世紀半ばまでは、亡者に対する追善的なものだったが、その後、現世利益を求めるようになり、密教観音として、十一面観音、千手観音が急速に多くなった。

1.如来の慈悲と知恵の象徴
      如来の左右、三尊形式
    観音菩薩 . 勢至菩薩----阿弥陀如来
           観音---宝冠に阿弥陀の化仏   
      勢至---阿弥陀如来の右脇侍が多い。--頭部前面に、宝瓶を表わしている。             文殊菩薩 . 普賢菩薩----釈迦如来
                                 文殊---釈迦如来の左脇侍  、普賢--右脇侍    日光 菩薩. 月光菩薩--- 薬師如来
2.
変化観音--古代インドの民間信仰、バラモン教、道教などと仏教の融合
              十一面観音菩薩
              千手観音菩薩
              馬頭観音
              如意輪観音
              准てい観音
              不空けん索観音
              魚らん観音                
                                   
3.
弥勒菩薩---釈迦の次に如来となることが約束されている。
地蔵菩薩----弥勒仏が出世するまでの無仏時代(56億7千万年間)に出現、衆生を救う。
虚空蔵菩薩---知恵の仏として庶民信仰明王 
密教に始めて登場。不動明王は大日如来の分身---教化しがたい人を教化し、救いに導く

不動明王をはじめとする五大明王
愛染明王
孔雀明王

      参考  不動明王は五智如来の使者  ---

五智如来とは大日如来、阿シュク如来、宝生如来、阿弥陀如来、不空成就如来

天部 
インド民間信仰、バラモンの神様
四天王    --持国天、増長天、広目天、多聞天
執金剛神--仁王、金剛力士
梵天、帝釈天
十二神将
弁財天羅漢
修行の最高位
十六羅漢
十大弟子
 

cf.「仏像-種類とかたち-観音様とは 高月町立観音の里歴史民俗資料館」を参照