ベゼクリク千仏洞は五、六世紀の高昌国の時代に開かれ、イスラム教がトルファンに入る十三世紀末
まで、七百年あまり栄えた。

☆ベゼクリク千仏洞の再現

 

 
 

夜明けのトルファン
 
 
 


 

高昌国故城から火炎山の谷間をあえぎながら登って行くと、
突然、右手に水流が見えて驚かされる。
 


周囲は赤い岩肌ばかりであるが、水流のそばには樹木もあり、
谷間の上流に万年雪をいだいた天山山脈も見えてくる。不思議な世界だ。左手の断崖に掘られたのが
ベゼクリク千仏洞である。
 

ベゼクリクとは「美しく飾られた部屋」と言う意味らしい。訪れて見ると、「美しく飾られた壁」は
無惨にもはぎ取られた跡が生々しい。十三世紀、積偶像崇拝を禁じた「イスラム教」、つい二十世紀の初め、
外国の探検隊に荒らされてしまった。

「ベゼクリク石窟芸術」 VCD

   訪れた我々は残存する一部をかいま見る程度しか出来ないが、
地元で売っているビデオCDをみれば当時の様子が再現されて楽しい。ビデオCDは日本では売られて
いないようだが、中国では当たり前みたいだ。自分のパソコンで、音声は日中の両方が流れて聞き分けにくい
が、映像はようやく再現した。わずか三十分ばかりのものだが、見ていると楽しい

ベゼクリクの高積雲
 

こんな乾燥地帯でも、空を見ると結構、雲が見える。見えない水蒸気が、どんどん蒸発している
ことがわかる。
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