鶏林ケリム(慶州市)へ、古都散策
慶州は古代新羅の首都である。
釜山から慶州に行くには、高速バス、セマウル号の電車とうあるが、高速バスが手軽でよい。釜山からは
地下鉄でトンネまで乗り、そこで下車、歩いて10分程のバスターミナルまで行かねばならない。
バスには2種類あり、車内が綺麗なものと、普通のものがある。走行時間は一緒なので、体裁を気にしなければ
普通の安いもので良かろう。
慶州のバスターミナルは町の西外れにある。としてもぶらぶら歩いて行けば古墳公園も間じかである。今回は前回みた古墳公園は飛ばして、先を急ぎ、鶏林を目指した。古墳公園を右にみて進むと占星台後
「任那は筑紫国を去ること二千余里。北海を阻てて鶏林ケリムの西南にあり」
と紹介されている。始点として「鶏林」が書かれていることは、これからの話は「新羅」中心であること、
を暗示しているし、任那が出てくるのも、任那が大切な「故地」であることの伏線なのである。
まず、「鶏林ケリム」の話から始めよう。日本書紀では「鶏林」を「ケイリン」と読まず、「シラキ」と、振り仮名がつけられている。鶏林は韓国慶尚南道慶州キョンジュにある史跡で、後に新羅の王位を継ぐ
慶州金氏の始祖・キムアルジが天降った聖地である。金首露は天降たった金の櫃のなかから生まれたと言う。
それは韓国慶州の古墳公園の一角、半月城址の傍にあり、古木に囲まれた静かなところだ。
我々が訪れた時は、小学生の遠足と重なり、奥にある「奈勿王?ナムルワン」(在位358?402)陵や
木立の中では黄色い歓声が響いていた。また木立の中では、静かにスケッチする人も見られ、
古木の木漏れ日のなかで静かな時をすごした。
「ナムルワン」の時期は、金氏の王位独占世襲制が確立した時期で、「ナムルワン」は金氏系統で初めての王であり、「鶏林」の金櫃の話は、これを伝説化したものであろうと思う。
鶏林のあとは、ぶらぶら城跡の中を歩き、博物館に向かう。
博物館の次は「仏国寺」、仏国寺の内部は前回見学済みなので、奥の院に向かう。
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